デマンドコントロールについて
Demand-Control
電力会社からの使用明細には大きく分けて「基本料金」と「使用電力料金」の2つが記載されています。
使用電力料金は電気を使った分だけ課金されますのでわかりやすいのですが、基本料金はいったい何を基準にして決めているのでしょうか。
それを決める基準になっているのがデマンド値というものです。
電力会社は30分間隔で使用している電気の量の平均を計測しています。つまり1日48回、1年間で17520回。
この1年間測定した中で一番高い値が基準となって翌年度の基本料金が決まる仕組みです。
その為、たったの1回、うっかりで電気の使用量が高くなってしまうタイミングがあると翌年の基本料金が跳ね上がるケースもよく見られます。
そのような事が起こらないようにデマンド値を自動で制御してくれる装置をデマンドコントローラーといいます。
今までは不確定だった基本料金を計画的に削減できる装置です。
使用量は太陽光発電で削減し、基本料金はデマンドコントローラーで削減するというダブルで電気代を大幅に削減できます。
※太陽光発電ではデマンド値を完全にコントロールする事はできません。
※デマンドコントローラーには手動と自動があり手動では完全にコントロールはできません。
8月分合計使用電力量:9,017kWh

契約デマンド 70kw×基本単価1281.24円/kw=基本料金89,687円
実際の8月のデマンド値のピークは38kwですが、昨年度のどこかの月に70kwまでピークが達してしまった事があるため、基本料金は70kwが基準になっています。
※各電力会社により表記、基本料金や電力量料金、追加や割引の項目は異なります。
あくまで一例ですのでご注意ください。各電力会社の料金はご契約の電力会社へお問い合わせください。
1年間測定した中の一番高い値が基本料金に

電力会社が1年間に測定した中で一番高い値を示した電気量を基準として基本料金が決められます。
一度でも最大需要電力が高い値を示してしまうと、その値を基準に翌年の基本料金が決定されるので電力会社からの使用明細を見て驚く方もいらっしゃいます。
デマンド値を制御して基本料金を削減

自動でデマンド値を制御してくれるデマンドコントローラーを導入し、最大需要電力のピークを超えないようにすることで不確定だった基本料金を計画的に削減します。
ご紹介するデマンドコントローラーは完全自動で細かい制御をするため、
勤務環境に影響を及ぼさず効率的に電気代の削減を可能にしました。
なぜ、低めのデマンド値
建物の上層階と下層階、あるいは北側と南側では日の当たり方や熱の伝わり方が異なるため、空調要求度も異なってきます。
ISSは特許技術の時分割デマンド制御方式でエアコン1台毎をきめ細かくコントロールできるため、一般的なデマンド・コントローラーのように最も条件の悪い部屋のエアコンに合わせてデマンド目標値を設定する必要がなく、低めのデマンド目標で運用が可能です。

制御タイミングも細かく丁寧
通常30分単位の制御をするのが一般的ですが、ISSは3分単位でコントロールします。



気候に合わせてエアコン1台毎の節電量を自動コントロール
常時、外気の温度と湿度を計測し、そのデータによる不快指数に応じて目標電力をあらかじめ設定した範囲内で自動的に変更する機能や、夏季/冬季制御パターンを自動切換えする機能で空調能力に余裕がある施設ではエアコンの無駄な運転を確実に防いで節電を図れます。

強力無線制御ユニットで配線工事を無くし、導入費用削減
デマンドと使用電力量を大幅削減できる機能とともに、従来のシステム導入費の過半を占める配線工事費用も大幅に抑えられるマルチポップ強力無線制御ユニットとISSを組み合わせることで、一般的なシステムと比較して短期間に導入費用の回収が出来るシステムを構築できます。
無線制御ユニットは、不通時出力解除機能やアンサーバック機能を持つので、万が一通信障害が発生しても安心です。(オプションでメール発信も可能です。)
デマンド表示器器の増設が必要な時は、マルチポップPLC(コンセント通信)により配線工事なしで構内のどこにでも設置が可能です。

その他、便利な機能も搭載
・病院や老人ホームでも安心な室内環境優先制御モード搭載!
・食品スーパーなどで安全かつ確実に節電できる冷凍機エネカット散水機能を搭載!
・遠隔監視、操作機能でスマートフォンによるリモート・メンテナンスを実現!
・サブ電力20CH、制御履歴などの計測データを日報、月報、年報形式で長期保存!
・過酷な環境にも耐える一流企業のFA部材を採用して、長寿命!
デマンドコントローラーの注意点
手動型のデマンドコントロールの落とし穴
一般的に普及している物はデマンド監視装置と呼ばれ、自動に比べると非常に安価で手動型とも呼ばれています。
設定上限を超えそうになるとアラームが鳴って知らせます。
その先は人がエアコンのスイッチを切るなどして、手動で使用量を抑える方式です。しかし、従業員などが担当している場合が多く、作業の合間に対応する為アラーム対応に遅れ、結果デマンド値上限を抑えることができなかった。また、アラームが気になるあまり本業に支障が出てしまっているなどの意見も多くデマンドコントローラーの印象を悪くしている要因です。
一方、自動コントロールは設定上限に近づくと自動で対応してくれるため、人が介入する必要がなく本業の業務に支障を出す事がないまま翌年度の基本料金の削減に大きく貢献をしてくれます。
太陽光や蓄電池でデマンドコントロールする落とし穴
太陽光や蓄電池でデマンドコントロールができると記載するWEBも見かけます。
まず、太陽光発電ですが発電している時間帯は電力会社の電気の使用量は削減されますのでデマンド値の上昇抑制に貢献してくれますが、雨や曇りの日は発電量が大幅に下がります。
また、朝夕夜間は太陽光はありませんのでデマンド値制御には全く功を奏しません。電力会社のデマンド値計測は24時間ですので、昼間しかデマンド値を下げられない太陽光発電では現実的にデマンド値を安定して下げることは難しいのです。
蓄電池に関しては太陽光が十分に発電されないタイミングに放電することにより、デマンド値の上昇を抑えることはできますが蓄電容量を使い果たしてしまった場合、デマンド値の上昇を抑えることができません。
デマンドを完全にコントロールしようとすると、事業所の規模によっては大容量の蓄電池を設置しなければならず、高コストになってしまいます。
蓄電池はあくまで電気を貯めるためのシステムでデマンドを安心して確実にコントロールする物ではありません。デマンド値を抑えるために使用する場合は補佐的な使用方法に留めることをお勧めします。
安心してデマンド値を制御できるのはデマンドコントローラーのみです。
電気は自分で作る時代
エネルギーの地産地消 自家消費システム
工場、事業所、店舗、事業所内の空いている土地などに
太陽光発電とデマンドコントロールの組み合わせによる新時代の電気代削減システムをご提案
さらに省エネ対策や電気自動車、蓄電池を組み合わせた一体型の新しい電源確保の考え方
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